孫正義のソフトバンク・ポートフォリオ:最大のAIベットとトップ・ホールディングス

David Beren1 分読了
レビュー: Thomas Richmond
最終更新日 Sep 4, 2025

TIKR via Canva

孫正義は長年にわたり、変革をもたらすテクノロジーを最も積極的に支援してきた人物の一人だ。ソフトバンク・グループを通じて、eコマースからモバイル、人工知能に至るまで、業界全体を変革できると考える企業に巨額の賭けを行なってきた。すべての投資がホームランとなったわけではないが、大胆かつ長期的なポジションを取るという孫氏の姿勢により、ソフトバンクは世界で最も注目されるポートフォリオのひとつとなっている。

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ソフトバンクグループのポートフォリオ
ソフトバンクのポートフォリオは、複数のAIまたはAI関連銘柄に大きくウェイトを置いている。(TIKR)

今日、ソフトバンクのポートフォリオは、AI導入の次の波に乗る可能性のある企業に大きく傾き続けている。半導体大手からフィンテックのディスラプターに至るまで、孫社長の保有銘柄は、人工知能が今後数十年で富を生み出す唯一最強の原動力になるという信念を反映している。このテーマに何十億ドルもの資金を投入しているソフトバンクは、AIのインフラとアプリケーションの両層から上昇を狙える位置につけている。

世界的な支配力を持つ巨大企業と、ハイリスク・ハイリターンの可能性を秘めた新興企業が並んでいる。これらは、インテリジェントなソフトウェア、膨大なデータ、先進的なチップによってますますパワーアップする世界において、漸進的なリターンではなく、大きな利益を得るために構築されたポートフォリオであることを示している。

1. T-Mobile US(TMUS) (40.15) ポートフォリオに占める割合

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ソフトバンクグループ Tモバイル
T-Mobile USは、ソフトバンクにとって最も重要なポジションであることは言うまでもない。(TIKR)

T-モバイルは依然としてソフトバンクの単独最大の持ち株であり、5,000万株以上でポートフォリオの40%以上を占めている。T-モバイルは純粋なAI企業ではないが、重要な5Gインフラを提供する役割を担っており、間接的にAI技術を実現する企業である。AIを採用する産業が増えるにつれ、高速で低遅延の接続に対する需要は急増し、T-モバイルのような通信事業者はそのニーズを満たす中心的存在となる。

孫社長は以前から、デジタル・トランスフォーメーションのバックボーンとして電気通信を高く評価しており、Tモバイルの成長軌道、競争力のあるポジショニング、キャッシュ創出力は、ソフトバンクに安定した支えを与えている。AI主導の経済において、米国最大級のネットワークを掌握することは戦略的レバレッジとなり、ソフトバンクはAIアプリだけでなく、それを可能にするパイプにも賭けることになる。

2. アリババ(9988) ポートフォリオの33.44

ソフトバンクグループ アリババ
アリババは香港証券取引所で取引されているソフトバンク最大のポジションである。(TIKR)

アリババは数十年にわたりソフトバンクのポートフォリオの要であり、株式は削減されたものの、保有株全体の33%以上を維持している。アリババは、中国の電子商取引とクラウド・サービスにおける優位性だけでなく、DAMOアカデミーとAliCloudを通じて、ジェネレーティブAIと大規模言語モデルに多額の投資を行っている。こうした取り組みにより、アリババはアジアにおけるコンシューマー向けとエンタープライズ向けのAIプレーヤーとしての地位を確立している。

孫氏にとってアリババは、数十年前の小さな賭けからソフトバンク最大のサクセスストーリーのひとつになったという、複利の長い弧を象徴する存在だ。規制当局の圧力や成長の鈍化が株価の重荷になっているとはいえ、同社はクラウドとAIのインフラに軸足を置いており、ソフトバンクの戦略において重要な位置を占めている。孫氏の出資比率の引き下げは、このAI関連の巨人の放棄ではなく、リスク管理を反映している。

3.エヌビディア(NVDA) ポートフォリオの15.54

ジョエル・グリーンブラット NVIDIA
エヌビディアは現在、AIの世界で最も有名な企業のひとつである。(TIKR)

エヌビディアほどAIブームに直接的に関与している企業はなく、ソフトバンクの48億ドルの株式保有がそれを裏付けている。3,000万株を超えるエヌビディアの株式は、ポートフォリオで3番目に大きなポジションであり、AIはエヌビディアのハードウェア上で実行されるという孫社長の信念を反映している。大規模なモデルのトレーニングからデータセンターでの推論まで、エヌビディアのチップは人工知能のゴールドスタンダードである。

孫社長は、AIがインターネット革命よりも大きなものになる可能性を口にしており、エヌビディアはそのテーゼを表現する最も純粋な方法である。GPUと新興AIシステムスタックの両方を支配する同社の能力は、AIに賭ける投資家にとって不可欠なものだ。ソフトバンクにとって、エヌビディアは成長ドライバーであると同時にヘッジでもある。AIの導入が予想以上に加速すれば、エヌビディアは最大の受益者の1つとなるだろう。

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4. 台湾セミコンダクター(TSM) ポートフォリオの 1.45

台湾半導体
台湾半導体は世界最大のチップメーカーの一つである。(TIKR)

ソフトバンクが4億5,000万ドル近くを保有する台湾積体電路製造(TSMC)も、AIを実現する重要な企業だ。世界最大の受託チップメーカーであるTSMCは、iPhoneからAIスーパーコンピューターまで、あらゆるものを動かす最先端の半導体を製造している。先端プロセス・ノードにおける優位性により、エヌビディアやAMDなどの企業にとって不可欠な存在となっており、TSMは事実上、AIサプライチェーンの中心に位置している。

孫社長の投資は、TSMCなしではAIブームが拡大しないという認識を反映したものだ。地政学的リスクが大きく立ちはだかる一方で、TSMCの技術的リードと比類のない生産能力は、同社がグローバルなイノベーションの要衝であり続けることを保証している。ソフトバンクの立場は、チップ生産を制するものがAIの未来を制するという考え方に確信があることを示している。

5. テンポスAI(TEM) ポートフォリオの1.11

ナンシー・ペロシ
テンポスAIのDNAはAIに貫かれている。(TIKR)

規模は小さいが注目すべき持ち株会社であるTempus AIは、AIを活用したヘルスケアへのソフトバンクの参入を象徴している。同社は、膨大な臨床・分子情報のデータセットに機械学習を適用し、治療の個別化や創薬の迅速化を目指している。500万株以上を保有するソフトバンクは、AIがデータを多用する他の業界と同様に医療を破壊するという明確な賭けに出ている。

今回の投資は、AIを単なるインフラとしてではなく、現実世界の成果を変革するアプリケーション層として捉える孫氏の信念を浮き彫りにするものだ。ソフトバンクは、テンポスのような企業を支援することで、ヘルスケア、データ、機械学習が交差する、今後数十年間で1兆ドル規模の可能性を秘めた領域から利益を得ることができる。

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チップからクラウドまで:AIのフルスタックを反映するソフトバンクのポートフォリオ

今日のソフトバンクのポートフォリオは、明確なストーリーを物語っている:孫正義は依然として人工知能に全力投球している。エヌビディアやTSMCのような基盤インフラから、アリババやテンポスAIのようなアプリケーション駆動型企業まで、彼の賭けは上から下までエコシステムを網羅している。リスクコントロールのためにいくつかのポジションを縮小しているが、中核となる焦点は変わっていない:AIが中心であることに変わりはない。

これらの確信度の高いポジションがアリババ的な大儲けをもたらすにせよ、他のソフトバンク・ベンチャーのように変動に直面するにせよ、孫氏の戦略に変わりはない。彼は、変革をもたらすテクノロジーに、早期に、大規模に、確信を持って賭けているのだ。未来がどこに築かれるかを見守る投資家にとって、ソフトバンクのポートフォリオは世界で最も重要なAIロードマップのひとつであり続けている。

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